甘いものが大好き、でもカロリーは気になる…そんなジレンマを抱えている人、多いですよね。そんなときに魔法のように現れるのが「アスパルテーム」。でも待って!アスパルテームって体に悪いって噂ありませんか?
アスパルテームって何者?
まずは、アスパルテームの基本情報をおさらいしましょう。
甘くて低カロリーな魔法の粉?
アスパルテームは、砂糖の200倍も甘い人工甘味料です。でも、カロリーは砂糖と同じ1グラムあたり4カロリー。え?じゃあ意味ないじゃん!って思った?実は、超甘いから砂糖の200分の1の量でいいんです。だから結果、ほぼカロリーゼロになっちゃうんですよ。
血糖値にも優しい?
アスパルテームは、実はアミノ酸から構成されています。なので摂取されるとアミノ酸に分解され、糖として代謝されません。よってアスパルテームは血糖値を上げない!だから糖尿病の人にもおすすめされてきました。
アスパルテームとがんの関係
さて、ここからが本題。アスパルテームって、本当に安全なの?がんとの関係が気になりますよね。
最新の研究結果は…
実は、最近の研究でアスパルテームががんと関連している可能性が示唆されているんです。世界保健機関(WHO)も、アスパルテームをがんの原因の一つとして挙げています。でも、ちょっと待って!これは直接的な因果関係ではないんです。
大規模調査の結果ではある
10万人以上を8年間追跡した大規模調査があります。その結果、アスパルテームを多く摂取した人、摂取しなかった人に比べて、がんを発症する可能性が約15%高かったんです。特に、乳がんや子宮内膜がん、結腸がん、胃がん、前立腺がんのリスクが上がっていました。
でも、因果関係は不明
ただし、これは因果関係を証明するものでなければなりません。アスパルテームを多く摂取する人に、他の共通点もありました。慢性的な健康状態、ビタミン欠乏症やライフスタイルなどです。それががんリスクを高めている可能性もあるんです。
世界的な見解は?
アスパルテームは「グループ2Bの発がん性物質」に指定されています。これは「人に対する発がん性の証拠は限られているが、動物実験ではある程度の発がん性が認められる」というカテゴリーです。喫煙や紫外線のような確実な発がん物質(グループ1)よりは、2段階下のランクですね。
グループ | 説明 | 例 |
---|---|---|
グループ1 | 発がん性がある(人に対する発がん性が確認されている) | 喫煙、アルコール飲料、加工肉(ハム・ソーセージ)、紫外線、石綿(アスベスト) |
グループ2A | おそらく発がん性がある(人に対する発がん性が十分に証明されていないが、動物実験では発がん性が認められる) | 65℃以上の飲料、高温の調理で発生するアクリルアミド、赤肉、シフト勤務 |
グループ2B | 可能性がある(人に対する発がん性の証拠は限られているが、動物実験ではある程度の発がん性が認められる) | アスパルテーム、携帯電話の電磁波、コーヒー、わらび、漬物、ガソリンの排気 |
グループ3 | 発がん性の分類ができない(発がん性についての証拠が不十分である、または矛盾している) | カフェイン、サッカリン、鉛 |
(IRAC発がん性分類より)
アスパルテームの他のリスクと副作用
がんの治療には、アスパルテームにはいくつか気になる点があります。
中毒性の可能性
アスパルテームには中毒性があるという意見もあります。アスパルテームの摂取がドーパミンの分泌を促進し、快感を引き起こすことが示唆されています。つまりアスパルテームにより、甘いものへの欲求が増加する可能性があるんです。
また、一部の動物実験では、アスパルテームの長期間の摂取が脳の神経細胞にダメージを与える可能性が示唆されています。
胃腸の不快感
便秘や膨満感、けいれん、下痢などの症状が出ることもあります。
これらの症状は、アスパルテームが消化過程で分解される際に生成される成分(フェニルアラニン、アスパラギン酸、メタノール)が胃腸の運動に影響を与えることが原因とされています。
さらに、一部の研究では、アスパルテーム摂取が腸内細菌のバランスを崩し、消化器系の健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。このため、消化器系に不安を抱える人や過敏性腸症候群(IBS)を患っている人は、アスパルテームを避けることを推奨する専門家もいます。
その他の健康リスク
アスパルテームが以下のような健康状態と関連している可能性が指摘されています:
- 肥満
- 糖尿病
- 気分障害
- ストレス
- うつ病
- 自閉症(妊娠中に摂取した場合)
ただし、これらの関連性についても、さらに調査する必要があります。
アスパルテームは食事に取り入れても大丈夫ですか?
じゃあ、アスパルテームは絶対に避けるべき?そんなことはありません。
WHOの推奨摂取量は?
WHOは、体重1kgあたり40mgまでのアスパルテームなら1日の摂取量として許容できるとしています。
例えば、体重68kgの大人なら、理論上は1日にコカコーラゼロ500㎖を13本飲んでも大丈夫…なんです。
とはいえ、コカコーラゼロ500㎖を13本はさすがに多すぎますよね。専門家も、アスパルテームの摂取には注意と節度を勧めています。
まとめ:アスパルテームとの上手な付き合い方
結局のところ、アスパルテームは完全に安全とは言えませんが、とかいって絶対に避けるべきものとは現時点では言えないようです。
アスパルテームに限らず、どんな食品も過剰摂取は避けるべきです。自分の体調や好みに合わせて、賢く選択していくことが大切ですね。
コメント