ニンニクの健康効果について、特に風邪と癌への影響を見ていきましょう。
ニンニクの一般的な健康効果
ニンニクは、古くから健康に良いとされてきた食材です。
ニンニクには、血圧を下げ、コレステロールを調節し、免疫を刺激する効果があります。
これらの効果は、心疾患のリスクを下げることにつながります。
また、ニンニクには免疫系に対して二面性があります。
過剰な免疫反応を抑える一方で、有益な免疫力を高める働きがあるのです。
例えば、ナチュラルキラー細胞という免疫細胞の働きを強化し、ウイルスや癌細胞を攻撃する力を高めます。
興味深いことに、第二次世界大戦中、ニンニクは「ロシアのペニシリン」と呼ばれていました。
抗生物質が不足したとき、ソビエト政府がその代わりにニンニクを使用したそうです。
このように、ニンニクは昔から人々の健康を支える食材として重宝されてきたのです。
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ニンニクの風邪予防効果
さて、ニンニクの風邪予防効果について見ていきましょう。
風邪はウイルス感染症の一つですね。
ニンニクのサプリメントを摂取した人は、風邪にかかる頻度が63%も少なく、日数でも70%少なかったという研究結果があります。
具体的には、風邪にかかりにくくなるだけでなく、回復も早くなりました。
つまり、ニンニクには、症状の軽減、早期回復を早める効果があるということです。
風邪予防のためにニンニクを積極的に摂取することは、健康維持の一助となるかもしれませんね。
ニンニクのガン予防効果
次に、ニンニクの癌予防効果について考えてみましょう。
最新の研究では、生のニンニク1片を潰して食べると、数時間のうちに抗癌免疫に関する遺伝子の発現に変化が見られることがわかりました。
具体的には、抗癌タンパク質の生成が増加することが確認されています。
では、この遺伝子発現の変化は、実際に癌リスクの減少につながるのでしょうか。
22年以上のフォローアップ期間にわたる研究では、ニンニクを定期的に摂取した集団で胃癌の発生率が減少したことが示されています。
さらに、他の臨床試験では、ニンニクの成分が乳癌や皮膚癌などの様々な癌細胞の増殖を抑制することが確認されています。
ニンニクの調理方法と効果
すりつぶしたり、細かく刻んだ、生のニンニクが最も良いです。
科学的研究によると、ニンニクを砕いてから10分程度置くことで、アリシンという有効成分の生成が促進されます。
これは、アリシンの生成には、アリイン分子とアリナーゼ酵素が結合する必要があるのですが、これらの成分はニンニクの別々の細胞に保存されているため、潰して細胞組織を壊す必要があるのです。
また、ニンニクを長く煮たり、1分炒めた場合にはアリシンがほとんど失われてしまいますが、調理されたニンニクを2〜3片食べる方が、生を半片食べるよりは簡単だと思う人もいるかもしれませんね。
ただやはり長時間の加熱は避け、料理に加える場合も短時間の加熱にとどめ、生のまま取り入れることをお勧めします。
副作用と注意点
ニンニクの健康効果は魅力的ですが、副作用や注意点もあります。
ニンニクのメタ分析によると、サプリを内服した場合の副作用や食べ過ぎによる安全性の懸念は実質ないとされています。
まあ、体臭とニンニクの口臭も気になる副作用の一つかもしれませんね。
ニンニクを食べる時は、パセリやミントを一緒に食べると、口臭を少し和らげる効果があるそうです。
またやらないと思いますが、潰したニンニクを直接肌につけるのは避けるべきです。
炎症を引き起こし、長時間の場合には実際にやけどをすることがあります。
「天然」は必ずしも「安全」を意味しないということを覚えておきましょう。
以上、ニンニクの健康効果は素晴らしいものですよ。生のニンニクをいっぱい食べていきましょう!
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